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FXでも分散投資はできるのか?リスクを軽減させる具体的な方法とシミュレーション結果

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FXに限らず、株やCFD、国債、不動産など様々な分野で「分散投資」という言葉を耳にします。

この分散投資ですが言葉の意味だけを考えると「色んな分野へ投資をする」ということになりますが、それによってどんな効果があるのか、またそのメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

そしてFXにおける分散投資とは実際にどんな方法なのでしょうか?

 

まとめてみましたのでご覧ください。







 

卵を一つのカゴに盛るな

 

これは投資の格言の一つで、分散投資の有効性を説いた非常にわかりやすい言葉です。

スーパーなどにある卵は1パック10個入りなどで売っていますが、パックを投資先・そして卵ひとつひとつを金融商品として考えてみてください。

 

egg

 

たとえば卵のパックを株式投資、卵を各上場企業の株式とします。

 

あなたは今、自分の投資資産を「全て」株式投資につぎ込んでいるとします。

景気の良い時はそれでも良いかもしれませんが、景気が悪くなると人は安全資産へ移すことになります。虎の子の資金が吹っ飛んでしまうリスクがありますからね。

 

安全資産といえば代表的なのが「預貯金」。次いで国債などでしょうか。

あなたもそのタイミングで安全資産に移せればよいですが、もし出遅れてしまった場合、取り返しのつかないことになるかもしれません。

 

卵のパックで考えてみると、もしパックを落としてしまった場合に全ての卵が割れてしまうことになります。

ですから、卵(金融商品)はひとつのカゴ(投資先)に盛ってはいけない訳です。

 

安全資産だけに投資するのはナンセンス

 

かといって投資先を全て安全資産だけにするのは少し消極的です。

 

日本は現在超低金利政策中ですから、100万円を銀行に1年間預けても利率よりもATMの引き出し手数料のほうが高いくらいの、ほぼゼロ金利といってもいい時代です。

これでは安全資産にお金を回しても一向にお金は増えません。

 

ですから、分散投資を行い多少のリスクを負いながらもリターンを期待して分散投資を行うのが良いです。

 

分散投資を使ったテクニック

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次に分散投資を使った簡単なテクニックをお伝えします。

 

いまあなたの目の前に帽子屋さんと傘屋さんがあるとします。

帽子屋さんに投資すると、晴れれば日に平均で20%のリターンがあります。

その代わり雨が降ると15%の損失が出ます。

 

また傘屋さんに投資しても、雨が降れば日に平均で20%のリターンがあります。

その代わり晴れると15%の損失が出ます。

 

晴れと雨の確率は50%。そしてあなたの財布の中には10万円入っていました。

さてどうすれば良いでしょう?

 

どちらに投資をしても計算上は1日2.5%のリターンがあり、10万円すべて投資すると2500円儲かる計算です。

ですが、もしどちらか片方に投資し続けると「破産確率は15%以上19%以下」となります。

これはバルサラの破産確率という特殊な計算方法で、このまま続けると資金が全て無くなってしまいます。

 

反対に帽子屋さんと傘屋さん両方に投資すると、破産確率はゼロとなり安定して収入を得ることができます。

この例は少し大げさな分散投資ですが、FXにおいても上記のようにリスクを抑えてリターンを得る分散投資をする方法は存在します。




 

投資先を分散することでリスクが軽減する?

 

下の画像はUSD/JPY(ドル/円)の売り、EUR/USD(ユーロ/ドル)の買い、AUDUSD(豪ドル/米ドル)の売りをそれぞれ30万円の元手で毎日1万通貨の取引を行った場合の損益グラフです。

 

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※2016年1月~8月のデータ

 

少し前にシミュレーションを行ったデータですので古くてすみません<(_ _)>

赤がUSD/JPY(ドル/円)、青がEUR/USD(ユーロ/ドル)、緑がAUDUSD(豪ドル/米ドル)です。

そしてもう1本の線、紫は3通貨ペアを合成したものです。

 

米ドル円は大きく儲かっていますが、反対に豪ドル・米ドルはマイナスとなっています。

しかし3通貨ペア合成の損益はややプラスとなりました。

 

 

このように通貨ペア単体ではプラスやマイナスが発生しても、合成することでその損益バランスを小さくすることができます。

これが分散投資の効果といえます。

 

最大ドローダウンというリスク

 

投資の用語に最大ドローダウンという言葉があります。

これは期間内に発生したマイナスの変動幅のことで、最大ドローダウンの幅によってリスク度合いを測ることができます。

 

上記のグラフでは米ドル・円の売りが一番儲かっていましたが、最大ドローダウンは12.6%とかなり大きな数値で、金額にすると6万円のドローダウンが発生しています。

グラフを見ればかなり上下に動いているのが分かります。

 

対して3通貨ペア合成の損益グラフの最大ドローダウンは7.8%(2.7万円)と最も小さくなっています。

最大ドローダウンの幅はリスクの度合いですから、この幅が小さいほうが安定した投資になりますし、日々の損益変動に振り回されることも少なくなります。

 

分散投資のまとめ

 

このように分散投資をうまく活用しリスク度合いをコントロールすることによって、安定した投資成績を収めることができます。

投資を行う際には分散投資を意識してやってみるのもひとつの選択です。

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